企画のきっかけ
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 2003年秋。私はフリーのゲームデザイナー1年生としての生活をスタートさせた。

 不安が無いわけではないけれど、何をするのも自己責任というのはいい!! 非常にすがすがしい。モノを作る人は、みんなフリーに近い立場になったらいいのになぁとさえ、無責任に思う。

 志を同じくする人たちが、バッと集まり何か作り、作品を完成させ、「今回はよかったね!」なんて言いながら別れる。映画などの制作手法はこれに近いけれど、"娯楽"を作るということは本来こんなもんじゃないかなぁと思う。

 モノの本質が制作側にリアルに伝わるほど、作品は磨かれる。決して否定するわけではないけれど、会社という殻は作り手を保護してくれる反面、本質が見えにくくなる。プロジェクトが成功しても失敗しても、給料は普通にもらえてしまうのだ。それじゃあ、お客さんが支払ってくれる対価や気持ちに対して、鈍くなってしまう。

 自分たちは、刹那的な遊びに取り組んでいる。安定しているようでいて、実は一寸先もわからない。だからなんとか「リスクは承知の上でやっているんだ」と言えるようになりたい。

 ともあれ、フリーになった私のとりあえずの方針として、ガッツリと1つのプロジェクトを打ちあげ、ディレクターなどをすることはしばらくの間ムズカシイだろう、と判断していた。

 全ての時間を1つのプロジェクトにかけてしまうと、他のさまざまな仕事を受けることができなくなる。どこかの会社に入って制作しているのと、なんら変わりがないことになってしまう。

 世界は広いし、いろんなことがあるのだから、最初はのんびり、あまり凝り固まらずにいろいろやろう、と思った。最初の1〜2年は、なにも企画せずとも裏方として誰かの力になれればいいや、とも。

 そんなこともあり、自分では会社を興さない方針にしている。個人で動けるだけ動こうかと。
 さて、どうしようかな。あらゆる可能性があるのは楽しいなぁ! そんなことを考えている折、ひとりの男が声をかけてきた。

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