水口哲也との出会い
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  「ぜったい二人は会っておいたほうがいいから」
 ゲームアナリスト平林久和氏は、いつもの笑みを浮かべながら言う。

 今からたぶん4年ほど前。ロングコートを着ていたので、たぶん冬。

 そこで引き合わせてもらったのが、水口哲也だった。背が高く、いかにもモテそうな印象があった。遅刻しがちなクセも、当時からだったかもしれない。

 その時彼は、セガ・UGA(ユナイテッド・ゲーム・アーティスツ)の代表取締役だった。

 代表作を見ればおぼろげにでもわかる通り、彼と私とは作風も考えかたも面白いほどに正反対だ。

(水口哲也の代表作) (桜井政博の代表作)
 『セガラリー・チャンピオンシップ』   『星のカービィ』
 『スペースチャンネル5』  『星のカービィ・スーパーデラックス』
 『スペースチャンネル5 Part2』  『大乱闘スマッシュブラザーズ』
 『Rez』 ほか  『大乱闘スマッシュブラザーズDX』 ほか


 水口さんはどちらかというとプロデューサーとして、私はゲームデザイナー、ディレクターとして各タイトルにかかわっている。このあたりの線引きは、会社の風習などによって大きく異なるのでハッキリしたことは言いにくいけれど。

 ゲームの方針決定一つにしても、ずいぶんやりかたが異なる。

 水口さんは、その場の感覚で思ったことを直感的に口に出す。
 私は黙々とロジックで考えた後、細かい指示を出す。

 あいまいな水口さん、細かくうるさい私。もしかしたら、どちらもほめられたものじゃないのかもしれない。そしてそれは逆に、互いの長所と弱点を認め合うことにつながり、互いに尊敬できる仲となった。

 相手が出来ないことを可能にする。これが認め合うことができる一番わかりやすい例だと私は思う。

 その後、UGAがソニックチームと合併することになり、水口さんはセガを退社した。示し合わせたわけではないが、その時期は私がフリーになった時期と重なる。

 そこで彼に声をかけられた。「せっかくのチャンスだから、いっしょになにかやろう」と。

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