オープニングムービーを作ろう
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 『メテオス』は、やっぱり押し出しが弱いところがある。それは認めざるを得ない。

 パズルゲームという内容そのものも、人気のキャラクターに頼っていないことも、グラフィックがまだこなれていないということも要因だ。ともあれ、なんとかしなければ。

 『メテオス』の設定では、けっこう壮大な宇宙戦が繰り広げられる。ゲーム至上最大規模の災厄と戦闘。頭の中でこねくりまわすと、ちょっと面白い。こういう設定があるのも、お客さんに楽しむ余地を与えたいがためなのだが。

 そこを面白く取り上げつつ、雑誌記事などの見栄えを良くしたり、より強くゲームを押し出せる手はないのだろうか。あるいはエンディングなどの素材として役立てられることはできないだろうか。

 そこで、オープニングムービーの制作を提案。予算が下りた。

 制作は、広報担当者となじみがあり、かつて『スマブラDX』のオープニングムービーも手がけた"デジタル・メディア・ラボ(以下DML)"。
 私が外部と連携してムービーを作るのも、『スマブラDX』以来になる。
 ただし、『スマブラDX』のムービーを作った主力スタッフは、今は別の会社にいるため、ツーとカーというわけにはいかない。ノリは改めて理解してもらうことからスタートだ。

 とにかく、ムービーのプロットを考え、絵コンテを描いた。それが東京ゲームショウ2004が開催された頃だ。 つまり2004年9月末。

 東京ゲームショウでは、はじめて手に取るPSPの画像のキレイさにおどろいたり、会場でファミ通編集部バカタール加藤編集長とファミコン勝負をしたりしていた。CESA GAME AWARDS審査員もしていたので、展示されているゲームを慎重に吟味したりもした。

 その開催日、家ではムービーのコンテ制作をせかせかと進めていたのだ。忙しかったけど、コンテ制作は楽しかった。 幕張から自宅まで行き来する高速道路で運転中、うっかり寝てしまいそうになったが耐えた。

 今回のムービーコンテは、なるべく絵コンテの絵が具体的になるように心がけた。具体的であればあるほど必要なやりとりが減り、ムービー制作時間は結果的に縮まるのだ。

 絵コンテの映像と音楽を貼り合わせ、疑似的に展開がわかるビデオも作った。 この時点で、現在のムービーの寸とほぼ同じものだ。

 それをDMLに提出し、打ち合わせ、時にはおおざっぱな、時には細かいやりとりを繰り返しながら映像が出来ていく。

 星々を砕くメテオの脅威。宇宙を飛ぶメタモアークの勇姿。DMLスタッフのレベルが高くて助かったし、感謝している。指示などが比較的少なくて済んだのも、彼らのおかげだ。一部完成するたび、わくわくする。
 
 もちろん、メタモアークのデザインなどは彼らの手によるものだ。

 たぶん国内でのDSタイトルの中で、はじめて本格的なCGムービーが導入されるタイトルになるのではないかと思う。どれだけの映像で再生できるのかは、製品版を見てのおたのしみ。

 ムービーをDSで送っている最中、DSのもう1画面の使い道を考えることになった。で、結果としてタイムラインにあわせてストーリー展開の解説を送ることにした。
 
 お客さんは映像を観ながら文章を読む余裕もないだろうけれど、何度も観られるものなので、まぁいいか、と思う。
 
 そして、映像の完成に遅れて音楽が入る。

 私は映像畑の人ではないので詳しくはないけれど、本当は音楽の計画がある程度先にあることが前提なのだろうと思う。それをふまえて、すりあわせながら絵コンテを作り、最後に映像を調整するのがセオリーなのではないか。
 
 だけど、おかげで音効もなかなか良いものになった。メタモアークがすれ違う時のエンジン音とか、なんとも言えず好きだ。
 
 クリスマスイブの更新で、ムービーが公開される。
 反応は非常に良かったと思う。
 
 ともあれ、感無量だ。
 このムービーは、単に公開する以上の恩恵をもたらしてくれる。

(つづき→)


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